太平洋戦争)その4開戦)その3

元のミッドウェー海戦に戻りますが、このときが大きな転機でした。即ちこのときアメリカと講和を結ぶべきでした。相手のアメリカにしても、このミッドウェーでこそたまさか勝ちましたが,まだこの時点では全般的な戦況は必ずしも良くは無く、話し合いのチャンスはあったはずです。

ただ、この太平洋戦争全般に関して言えば、本来なら負けるはずの無い戦争ではなかったかと思います。要は、戦争の運び方がめちゃくちゃで、一つの思想の基に統一の取れた戦略になっていないのです。行き当たりばったりで一つ一つの事柄が深く考えられておらず、又それらを関連付け統合する力に欠けているのです。結局、東条英機が愚かな人物だったというところに帰結してしまうのです。

例えば作戦上でも支離滅裂がきわまるのはガダルカナルであると思います。ここにこだわってどれほどの戦力を陸海共に消耗してしまった事でしょう。これは明らかに作戦上のミスであり、ここをやるなら最初から相当の戦力を投入して米軍の付け入る隙の無い一大要塞を築いておかなければならなかったのです。さもなくば全然手をつけない事でした。結局中途半端なことを重ねた挙句撤退するのですが、その決断も遅すぎました。結果、多くの犠牲者を出してしまったのです。