2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

日中関係)その5

その後日本軍は事実上中国を武力で制圧し1940年11月の御前会議で支那事変処理要綱を決定し、それに従って日華基本条約並びに日満華共同宣言を調印し、満州国を中国も含めて既成事実とし、日本の中国に対する支配を確立した上で、1941年9月の御前会議で「帝国…

日中関係)その4

この演説で孫文が日本に対して言いたかったことは、(日本は覇道〔欧米式の帝国主義〕を捨てて、王道を貫き、干城になれ)ということに尽きると思います。これは欧米型の軍事力を整えつつあり、既に朝鮮は併合し、日増しに中国に対する干渉を強めていた日本に…

日中関係)その3

これに先立つ事約9年、中国の国父として現在の中国、台湾の双方から尊敬を受けている孫文が国民党総理・中華民国陸海軍大元帥として1924年11月長崎を経由して神戸を訪れています。彼が11月28日に神戸高等女学校で行った長い演説は後年「大アジア主義」として…

別表I)年表その5

1929(昭4) 11月 朝鮮疑獄事件に関し山梨前総督召還。 1930(昭5) 5月 間島で朝鮮人の反日武装暴動起こる(間島5.30事件)。 10月 第二次間島暴動。 1931(昭6) 6月 朝鮮総督に宇垣一成任命。 7月 長春公害で中国・朝鮮の農民が衝突(万宝山事件)。 9月 柳条溝の満…

別表I)年表その4

1914(大3) 1月 間島朝鮮人暴動。 1918(大7) 3月 京城を始め朝鮮各地で独立運動が約6ヶ月続く(万歳事件)。 8月 朝鮮総督に齋藤実大将を任命。 9月 齋藤実総督、京城で暗殺。 1919(大8) 4月 李承晩、上海に大韓臨時政府を樹立。 1920(大9) 10月 琿春日本領事館…

日中関係)その2

ところが、1922年7月に至って加藤内閣が閣議で、中国の中央政府・地方政府に日本の現役の軍人を顧問として採用せしめるという事を決定したとあっては、相変わらず相手の意見も聞かず問答無用という形の上の問題もありますが、その内容の悪さは大いに問題とな…

別表I)年表その3

1905(明38) 2月 韓国に日本人警務顧問をおく。 4月 閣議で韓国保護権の確立を決定する。 9月 日露戦争が勝利で終戦。 11月 外交権を完全に日本が掌握。 12月 韓国統監府が京城におかれ伊藤博文が統監になる。 1906(明39) 2月 駐韓日本憲兵の行政警察・司法警…

日中関係)その1

この関係も明治の出だしから不自然なものを感じます。軍備を強化する一方でリベラルな意見の持ち主を追い込め、言論統制を強めた上で、日清戦争の勝利を経て、1898年8月伊藤は清国を視察しています。朝鮮の所でも触れましたが1902年10月に第一次桂太郎内閣の…

別表I)年表その2

1896(明29) 2月 韓国で、親ロシア派によるクーデターが起こり親日派政権が打倒される。 5月 京城で日露協定成立(小村・ウェーバー覚書)。 6月 朝鮮問題に関して山県・ロバノフ協定調印。 1897(明30) 10月 朝鮮が国号を大韓と改め、王を皇帝と称する。 1898(…

別表I)年表その1

1888(明21) 6月 伊藤博文、朝鮮漁港とウラジオストック地方を視察する。 1889(明22) 2月 朝鮮・鎮江で排外運動起こる。 10月 朝鮮が日本に対して穀物の輸出を停止する(防穀令事件)。 1893(明26) 3月 朝鮮政府が防穀令に関する日本の損害は4万円と通告してく…

日朝関係)その3

目に見える形で朝鮮が日本に自由を奪われたのは1905年12月の韓国統監府の設置ですが、その命運を決したのは1902年10月の第一次桂太郎内閣のときに479万円の支出を清韓事業費・経営費(即ち中国と韓国を侵略する為の工作費用)として閣議で決定した時でありま…

日朝関係)その2

それは、初代(1885年)の首相の伊藤博文であります。彼は明治憲法を始め明治の政府の枠組みを作りました。従って、この政府の行くべき方向も大きく彼によって規定されたと考えます。彼は都合4回組閣していますが、全くの話、訳の分からない議会制度をつくり…

日朝関係)その1

この時代には朝鮮は未だ南北に分かれていなかったので、本章では一括して日朝関係といい、半島の国を朝鮮と言いましょう。日朝関係に関し、不完全なものとは思いますが別表I)の如く年表を用意いたしました。これにより少しでも読者の皆様の明快・明確な日朝…

地球が「サラス」から「アルス」に更新され何もかも新しくなる機会に、去り行くサラスにあった日本に生を享けた者としての総括を

古い地球(サラス)を去るにあたって、昭和・平成の世を生きたものとして、我々の生きた時代を総括する必要があると感じ、筆を取る事と致しました。この地球上で記憶に残る事と言えば殺獏とした戦いの歴史ばかりであります。勿論筆者も個人的にはほのやかな…